オペラ座デビュー

音楽をかじる身として、一度はオペラ座に行きたいと思っていた。
しかし、いざチケットを取る段になると、
子供の預け先やら、子供が熱出して行けなくなったらもったいないなあなどと
つまらないことが足を引っ張ってなかなかその気になれない。

そんなある日、ダンナから電話がかかってきて
「リゴレットのチケット取ったから。
一緒に行きたかったら自分でネットでチケット取ってね」と言われる。
会社の同僚と行くのだそうだ。
ネットで見たら、残席僅少、しかも一番高い席しかない。
上記のつまらないことが頭をよぎる。
しかも公演日のわずか10日前。
ベビーシッターを確保できるのか???
悩みに悩んだが、
こんないいチャンスはなかなかないと思い切り、チケット購入。
一番高いとは言っても、約10000円。
日本で見ることを考えたらはるかに安い。

リンクにあるパリオペラ座のページより、簡単に予約できる。
オペラ・ガルニエ、オペラ・バスティーユどちらの公演も予約可。
ネットで予約できるのは一度に4人まで。
席種は選べるが、場所は選べない。自動的に決まる。
予約するとメールで予約番号が送られてくる。
当日開演45分前に指定の窓口にて引き換え。

次はベビーシッターの手配。
先日のらんちゃんのベビーシッター探しで見つけた、
夜と週末だけベビーシッターをやるという学生に電話。
運よく引き受けてもらえた。
しかも英語がかなり堪能で意思疎通には困らない。
姉妹でやっていると言うので、
二人に来てもらうことにした。
一時間45フラン。
二人だから倍かかるけど、
3人相手に一人の手が回らなくてパニックになるよりはましだ。
事前に面接もする。

当日は忙しかった。
16時30分 会社の皆さん到着、早めの夕食
18時 ベビーシッター到着、オペラ組出発
19時30分 開演
22時30分 終演
23時 帰宅

私たちが行ったのはオペラ・バスティーユ。
新しくできたほうだ。
続々とお客さんが集まってくる。
それなりにおしゃれしている人が多い。
中にはイブニングドレス姿のマダムも。

客席は思ったほど大きい感じはしなかったが、
舞台は新しいだけあって広々している。
舞台の上部に歌詞のフランス語訳が出る。
全部理解できるわけではないが、
リゴレットはイタリア語だし、歌になると言葉はまるっきり分からないので、
多少は理解の助けになった。

私の取った席はバルコニー席。
舞台が一望できる。
しかし、音が少し遠い気がした。
幕間でダンナと席を交代する。
ダンナの席は一階の前から2列目の中央。
でも見上げている感じはあまりしない。
歌詞のフランス語訳を見るのはちょっと大変だったが、
歌やオーケストラの音がダイレクトに伝わってくる。
同じ値段だったけど、こちらのほうがよい席かな?

知ってるのは劇中の「女心の歌」のみ、という大胆さだったが、
事前にストーリーを一読しただけで楽しめた。
リゴレットの娘役がアジア人だよね、誰だろう?というのも
自分が日本人だから気になることか。
(ちなみにスミ・ヨーという韓国人でした)
リゴレット自体は悲劇で、それもかなりかわいそうなのだけど、
生でオペラを見るのはなんと楽しいことか!!
忘れていた感激を思い出した。

本当ならばはねたあとに食事をしたいところだが、
お子様たちが気になるので、今回はそのまま帰宅。
ベビーシッターの腕がよかったのだろう、
みんなすやすやと夢の中だった。