家の格

これはなんてことない世間話なんだけど、
「へえ~、フランスでもこんなことがあるんだ」というか、
「フランスならでは話」というか、
そんな聞きかじり。

フランス語学校の先生のダンナさんは
もう亡くなってしまったのだけど、
実家が資産家というのか、それなりの格式のあるおうち。
それにひきかえ先生の実家は
職人の家だったようで、
結婚するにあたり、先方の実家に猛反対されたとか。
ところが先生が妊娠したので、そのまま結婚することに。
そのあとダンナさんの実家とどういうおつきあいをしていたかは
わからないけれど、
ダンナさんが亡くなったらぱったりと交流が途絶えたのだそう。
先生の娘さんが出産して、
孫だからとダンナさんの実家に報告もしたそうだけど、
全く反応なし。
「すごく近いところに住んでいるんだけどね~」なんて言っていた。
(フランス語教師ドミニクより)

この話を聞いて、「こわ~い」と思いましたね。
日本でだったらありそうな話だけど、
フランスでも同じようなことがあるなんて、と言ったら、
「フランスだからこそ、そういう階級意識がまだあるんじゃないの」と
ダンナには言われました。

先生はお母さんがアルジェリア人、
お父さんが多分ギリシャ人(ギリシャ正教の信者だったと言っていたから)で
フランスではいわゆる「移民」なんだと思います。
そのせいかわからないけれど、「無神論者」なんだそうで、
フランス人ってみんなカトリックだと思っていた私は
ちょっと目から鱗でした。