何を食べる?(トキソプラズマの恐怖)

妊娠中、何を食べるかはけっこう悩む。
初期はつわりで「何を食べるか」よりも、
「何が食べられるか」のほうが重要だったりするが、
安定期に入って食欲が出てきちゃうと、
まさに「何を食べるか?」でその後の体重に影響が出る。
日本にいるときは楽だったなあ。
「油っぽいものは控えて、和食中心で」でよかった。
作る手間をのぞけば、慣れてる和食だし、
言われていることを舌で実感できたのだった。
しかし、ここはフランス。
日本では「妊娠中は控えましょう」と言われた、
乳製品、肉類、ワイン(アルコール)の天国。
ワインはともかく、他はどうやって避けて通ったらいいのだろう?
いやいや、待てよ。
フランスのママたちは今までどおりのフランス式食生活をしつつ、
赤ちゃんを産んでいるのだから、きっと何か方法があるはず!と、
探りを入れてみた。

つわり時。なぜか肉類が食べられなくなった。
正確には食べたくなくなった。
食べなくても私は平気だが、赤ちゃんにとってはどうなのか?
心配なのでナタリーに聞いてみた。
「肉は食べなくても大丈夫。
魚、卵、乳製品、野菜や果物をたっぷり取りなさい」
とアドバイスを受ける。
日本だったら、卵や乳製品は控えるべき食品。
あ~、ところ変わればとはこういうことか!

フランスでも、日本にあるような「理想の食事」なんてのが
あるんじゃないかなあと思っていたら、ありました。
婦人科に貼ってあったポスターより。

◎乳製品…毎食およびおやつに
◎油脂…バターをタルティーヌ(トーストしたフランスパン)に
オイルをサラダに
◎肉、魚、卵…一日少なくとも一回
◎果物、野菜…毎食
◎飲み物…一日最低1,5リットル
◎シリアル、乾燥野菜、でんぷん(豆類やパスタ類はここ)…一日少なくとも一回
パンは毎食卓に
◎甘いもの…たまの楽しみに

甘いものは控えめにというのは、日本と変わらないが、
やはり目立つのは乳製品。
まあ食事にチーズは欠かせない人種だからしょうがないのかな?
でもあまりチーズを食べてると今度は体重の心配をしなければならない。
それに日本と違い、ナチュラルチーズなので、
違う心配をしなければならないこともある。

それはトキソプラズマ。
寄生虫の一種らしいが、
妊娠中に陰性から陽性になると、胎児に影響があるらしい。
日本人はほとんど陰性だが、フランス人には陽性が多いらしい。
それは、日常的に生肉や火の通らないチーズなどを食べているからとか。
血液検査でトキソプラズマが陰性と分かると、先生には
・猫を家で飼っているか?→動物から感染することがある
・肉は赤いところがなくなるまでよく火を通す。
・野菜や果物はよく洗い、皮をむいて食べる
と言われた。
人によってはカビチーズ(カマンベールだってカビチーズじゃん)、
生ハムもダメって言うけど、
それじゃあ食生活の楽しみはないも同然!
癖の強いカビチーズは避けているけど、
カマンベールくらいいいよねえ、と食べ続ける。
生ハムも市販のパック入りのだったらたまに食べても、と
理由をつけては食べている。
毎月血液検査されているが、今のところ影響はない。