妊娠出産用語集

ただでさえ怪しいフランス語生活をしているのに、
専門用語ばかりの妊娠出産はさすがに乗り切れないだろう。
そう考えた私は助産婦さんの無料相談のときに
英仏対訳でいいので妊娠出産用語集が欲しいと言った。
すると運のいいことにその助産婦さんが持っていたのだ。
しかし、見せられた用語集はコピーだった。
助産婦さんはその出版元の連絡先を教えてくれたので
さっそく電話をかけてみる。
「message」という団体で、パリ及びパリ周辺で
英語を母国語とするママたちの集まりのようだった。
出てきた人に電話をかけた経緯を話してみたのだが、
なんだかぴんと来ない様子。
聞けば、「message」では年に何回か会報を
出しているらしいのだが、
該当するような用語集を出した記憶がないというのだ。
一度電話を切って他のメンバーにも当たってくれたのだが、
やはりわからないということだった。

その話を助産婦さんにして、
結局助産婦さんの手持ちをコピーしてもらうことにする。
A4で16ページ。
妊娠がわかった頃から始まって、産後一ヶ月頃までの
新生児保育頃まで含んでいる。
もらったのがすでに6ヶ月頃だったので、
初期に必要な用語は見ず、
もっぱら出産に必要な部分を読み、かつ日本語訳をつける。
日本語でも使ったことのないような専門用語もあり、
「こんなのを使う機会がないといいなあ」と思う。
(「頚管の展退」なんて、これホントに日本語だろうか?
出産本にも見つからなくて、専門書でやっと見つけた)

でも、結局役に立ったのは次の言葉。

contractions(こんとらくしおん)陣痛
placenta(ぷらそんた)胎盤
Soufflez!(すっふれ)息をハッハッと吐いて!(いわゆる「短息呼吸」)
Quand pourrais-je rentrer chez moi?(こん ぷへ じゅ ほんとれ しぇ もあ?)
いつ家に帰れますか?

これ以外の言葉は専門用語でも
産婦人科の検診を受けているうちに覚えてしまうし、
知らなくても何とかなるものも多い。

事実、この用語集コピーはもちろん入院時も
持ち込んだが、一度も開かなかったのだった。