旅行に行くまで

今回のフィレンツェ行きは我が家にしては珍しく、
かなり早い段階から計画されていた。
おそらく一年前にローマに行った段階で、
来年はフィレンツェと言っていたような気がする。
光を妊娠中、予定日が10月頭と分かった段階で、
「だったら夏のバカンスも冬のバカンスもどっか行けるじゃん」と、
この計画は続行された。
旅行時光が2ヵ月半というのが少し憂慮されたが、
ここで先延ばししたら行けなくなるのではないかという危惧があったし、
幸い光は大きかったので、大丈夫かなと思えた。

いつもの旅行代理店にパンフレットをもらいに行く。
おばちゃん(英語も話せる)はいなくておじさん(フランス語のみ)しかいなかった。
イタリアに車で行きたい旨を伝え、
「こんな小さい子連れでも大丈夫ですかねえ?」と一応聞いてみた。
おじさん「大丈夫、大丈夫」
私「途中2泊くらい入れたほうがいいですよね?」
おじさん「一泊でも大丈夫だよ~」
このおじさんはいつも「大丈夫」が口ぐせ。
ギリシャのときも、朝6時のフライトで空港集合4時とわかったときも
「ちょっと早いけど大丈夫」と言ってのけたつわものだ。
まあでもフランス人が大丈夫と言うのだから大丈夫なのだろう。

ダンナがかねてから行きたいと思っていたベネチアも行程に加える。
さてどうやってイタリアに入ろうか?
去年はできなかったモンブラントンネルでアルプス越えをしてみようか?
この「大丈夫」おじさんに聞いたところ、
フランスからイタリアに入るトンネルは二つあって、
一つはシャモニーから入る、いわゆるモンブラントンネル。
もう一つはグルノーブル経由で入るトンネル。
このトンネルが使えれば、かなりの行程短縮になる。
しかし時は冬。一番気になるのは雪。
特にうちの車はFIAT車。
見るからにいいかげんそうなイタリア車だ。
山道で止まったりしないだろうか?
寒くて動かなくなったりしないだろうか…?
2ヶ月の赤ちゃん連れだし、リスクはとりたくない。
代理店のおばちゃんも「アルプス越えは止めたほうが…」と言ったので、
前回とほぼルートは同じだが、南仏回りにする。

さて、ベネチアに行くまでに2泊する町を決める。
「初日は南仏のどこか、二日目は『ちゅらん』かミラノあたりかな~」と
おじさんに言われる。
ふーん、イタリアに「ちゅらん」なんて町があるのか。
でも聞いたことないなー。
と思っていたら、なんとTurinチュラン=トリノ!
あまりに発音が違いすぎて何のことか分からなかっただけだった。

ローマ行きの経験があったため、
旅程作りは簡単に進んだ。
ローマのとき、クリスマスと大晦日のレストラン探しに苦労したため、
今回は12月25日と31日は移動しないように計画を組む。