歯医者に行く

1ヶ月も前ではないのですが、
近所のマルメゾン城を見学に行ったとき、
馨が城内の椅子から落ちて口を切ってしまいました。
傷自体はたいしたことがなかったのですが、
どうやらぶつけたときに歯に力がかかったらしく、
上の前歯の一本が少し内側に入ってしまったのです。
心配で小児科にも電話して聞いたのですが、
歯の色が変わってこなければ平気と言うことで、
そのまま様子を見ていました。

しかし馨はいつまでたっても「歯が痛い」と言い続け、
先日のらんちゃんの予防接種のときも「痛い」と言い始めたので、
ちょうどいいので小児科の先生に診てもらいました。
見た感じは異常ないと言いますが、
私がそこでねばったら、専門の先生を紹介してもらえることになりました。
初めはブーローニュというところにいる先生を紹介されましたが、
車でないと行けないということで却下。
(あ~、私も運転できないといけないな~と思った瞬間でした)
次に同じマルメゾンの先生を紹介してもらいました。
その場で予約も取ってもらい、紹介状ももらいました。

予約の日、夕方だったのでゆりちゃんを迎えに行ってそのまま歯医者へ。
教わった住所に行ってみると病院がありました。
そこの受付でたずねると、目的の歯医者は隣。
ごく普通のアパートのような建物が診療所でした。

何人かの医者でその診療所を共有しているようでした。
小児科の先生いわく「私より英語が上手」とのことで安心していましたが、
思わぬ落とし穴が。
受付の女性はフランス語しかしゃべれなかったのです。
とりあえず紹介状を見せましたが、
初診なので彼女はいろいろ聞きたいようなのに、
全然わからな~い。
セキュリテソシアルナンバーは?と聞かれても、
うちは滞在許可証がまだもらえてないのでないんです、なんて
説明できるわけがありません。
うーん、困ったなあと思っていたら、
彼女も困ったなあと思ったらしく、
先生と直接話してね、というようなことを言ってどうにか済みました。

待合室で待っている間、ハイになって騒ぐゆりちゃんと馨。
それを黙らせるのですっかり疲れていると
「ムッシュー」と先生からお呼びが。
3歳にもならない馨もムッシューか!!
先生のオフィスに入ります。
歯を見た感じでは小児科の先生と同じく異常はなさそうだということでしたが、
見ただけではわからないのでレントゲンを撮りましょうと言われました。
処方箋を持ってさっき間違えた隣の病院へ。

レントゲン科の受付に処方箋を出すと、
名前とともに生年月日を聞かれました。
うまくフランス語で伝えられなかったので、
紙に書いて渡すと「そんなわけはない」と受付の女性。
これでいいと言っても「おかしい」の一点張り。
しょうがないのでドアの陰で遊んでいた馨を連れてきて
「この子なんですけど」と見せたら、
「あなたじゃなくてお子さんだったのね!」
それでおかしいと思っていたのね…。

順番が来て馨は撮影台に立ちました。
レントゲン医師は英語が話せましたが、
馨には分かりません。
彼の英語とフランス語を馨に伝え、
「ぜっっったい動かないでね!!」と言い含め、
私とゆりちゃん、らんちゃんは馨の後ろの方へ。
顔の周りをぐるりとカメラが回ります。
一生懸命じっとしている馨の姿が妙におかしい。
案の定ぶれてもう一回撮影し直し。
二度目はうまくいきました。

再度歯医者に戻り、
さっきの受付の女性に「レントゲンを撮ったからもう一度歯医者に会いたい」と
(心の中では)言ったら、どうにか通じたらしい。
フィルムを見ても歯に異常はないことが分かり一安心。
もっとも上の前歯4本の上にもう1本歯らしき影があるのが判明。
子供だからぶれたのかもしれないけど、
万が一5本目の歯があった場合は抜くとのこと。
まだしばらく先の話なので、
歯が抜け替わる2,3年後までそのフィルムを取っておいてねともらって帰ってきた。